「アフターデジタル」を読んで

アフターデジタル  藤井保文 尾原和啓  日経BP社

本書は著者の一人、藤井が所属している会社ビービットが行っている「チャイナトリ
ップ」という日本企業の幹部向けの「中国デジタル環境視察合宿」が基になっている。

ここではビジネスの未来をはっきりと描いている。その未来ではオフライン、つまり
ネットにつながらないということがなくなる。それは遠い未来の話ではない。現に中
国ではそういった社会が既に動き始めている。

詳しくは本書を読んでいただきたいが、もはや日本は、どうやっても中国に勝つこと
など出来ない。中国はそれほど進んでいる。昔はアメリカで成功したビジネスモデル
を日本に輸入して実施することが成功の秘訣であった。マクドナルドやセブンイレブ
ンが代表的だが、今のウェブのサービスの多くもアメリカ起源である。

アメリカのビジネスが世界で一番先進的で、それを真似していれば、タイムマシンで
未来を見てきたように日本で成功できる。そんな時代が長い間、続いていた。

いつ頃から変わったのだろう。アメリカのビジネスが終わっていき、中国のビジネス
の時代がやってきたのだ。

膨大なビッグデータを使ってオンラインと現実の世界が混じり合った新しい世界。そ
れが今の中国だ。本書に書かれている中国のビジネスは非常に刺激的だ。そこには途
方もない最新技術があるわけでもない。当たり前のことを他人が真似できないくらい
精密に組み上げれば現在の中国のビジネスが出来上がる。現在の中国のビジネスには、
それを行うだけの余裕がある。それに比べて日本はカツカツの状態で余裕がない。

80年前の米軍の物量作戦に補給もままならず戦わねばならなかった旧日本軍は、こん
な状態だったのかと想像してしまう。安かろう、悪かろうの世界はむしろ日本にこそ
当てはまるのかもしれない。

日本は中国にビジネスを学ばなければならない。私も本書を読んで大いにビジネスの
ヒントをもらった。恐らく賢明な読者ならば本書を自分の専門分野に活かすことが出
来るであろう。

最後に蛇足ではあるが、アフターデジタルが世界の未来とならない可能性について考
えてみたい。私は新型コロナの前はハイパーグローバリゼーションを止めるものはな
いと思っていた。仮に止めるものがあるとしたら、それは政治力でしかないという理
屈は理解していた。しかし、そのような全世界をコントロールするような政治力はあ
りはしないと考えてもいた。

それが今の状況である。世界中の人の動きはほぼ止まってしまった。やはり政治力は
侮れない。リヴァイアサンは現在も存在している。

もしアフターデジタルを阻害するものがあるとしたら、5Gの健康への影響が全世界
に懸念されるような状況が考えられる。ただ4Gでもアフターデジタルは成立する。

全世界が電波恐怖症にでもならない限り、それは確実な未来であろう。

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