2019年合気会指導者研修会報告

2019年5月1日

2019年1月26、27日に港区スポーツセンターで(公財)合気会主催の指導者研修会が開催されました。
本講習会は次世代の指導者育成を目標にしたものです。私は、その中で4級、3級の指導法を担当しました。
以下、内容を書いていきます。

まず最初に半身から前足を踏み込んでの転換、後足を踏み込んでの転換、転身の足さばきを行いました。
いずれも、きちんと軸を作って体重を乗っけ回転動作を行うことが大切です。
本講座の中心課題となる転身の動きを活かして横面打ちのさばきを行います。

まずは自分の普段の動き、そして先ほど行った単独動作とのつながり、各種チェックポイントを意識します。
次にまずは単独で入身転換を行います。次に二人一組で相対動作で足さばきのみで同じ入身転換を行います。

次に互いが最接近したポイントでお互いに軽く両手同士で突きます。
遠間から一気に近づき、両手を合わせた反作用で、また一気に離れます。
双方が軸線に乗りながら大きく動くということを学習します。

その動きの延長線で横面のさばきを行います。
次に横面打ちの受けの動作を学習します。
最初に二人が間合いをとって互いの間の正中面を意識します。
受けが横面打ちを行うイメージだけを持って足さばきのみで横面打ち動作を行います。
取りは動きません。
注意点は横面打ちの最終地点で受けがきちんと取りに向き合っているか。
自分勝手に身体を開く動きを作っていないかなどです。

次に実際に手刀で横面打ち動作を行いますが、実際には取りに当てず寸止めで行います。
取りは動きません。前述の注意点をチェックします。

次に寸止めで止まった状態からの横面打ちを取りがさばきます。
ただし、取りは止まった状態だからといって、横面打ちを止めるような動作は行わないようにします。
本番では、このさばきが動きの中で行われるため、手で止める動作は行わないからです。

シンプルな動きでさばきを行います。
手の上げ下ろし。足のさばき。出来るだけシンプルな動きで横面打ちのさばきを行います。

次に、もう一度このさばき動作での取りの動きと受けの動きを復習します。
取りは一歩軽く出して、その一歩でしっかりと軸に乗っていきます。
受けは一歩踏み込んだ状態でしっかりと軸に載りながら体軸を前方に傾けます。
この踏み込みの大小と、体軸の傾け方が異なるだけで二つの動作は本質的に同じものです。

取りと受けが同じ動作を行っているいることを意識しながら、横面打ちのさばきを行い、四方投げを行います。

技の中で軸に乗っていくという動作をきちんと意識してください。

次に肩取り二教です。
横面打ちで行った転身の動きでさばきを行います。

さばきの中で取り・受けそれぞれが互いの身体の位置関係を意識します。

次に二教の極め方をやります。

準備体操で手首のストレッチを行いますが、この時も技の極め方を意識して行います。
肘をゆるめて、正面に正中面を作り、その面に手を合わせます。
単独動作の中で極め方、極められ方の両方を意識して二教の極めの構造を理解します。

構造の理解が進んでいない人には軽く補助をして極めの構造を理解してもらいます。
単独動作と相対動作の間の段階にあるものとして単独動作を正しくフォローします。

極め方を理解したら技の中で、それを行います。

続いて三教です。

三教の極め方を単独動作で行います。
手のひらから、手首、前腕、肘までの構造を理解して極めるようにしましょう。

これを相対動作で行います。

自分の手から相手の肘まで意識が通るようにしましょう。
極め方が理解出来たら、技の中で行っていきます。
途中で握りを変えたり、力が逃げないように注意しましょう。

そして、実際の技の中では、まず一教をきちんと行い、
その意識を崩さないようにして三教を行います。

次は小手返しです。
相半身片手取りと正面打ちで説明します。
相手の前腕から手首まで滑らすように握り、転換の動きの中で小手返しを行います。

転換から回転動作で相手を導きます。

この動きが小手返しのさばきの動きと同様になります。

最後に天地投げです。

まず、前に入身をする場合、しっかり前に踏み込みます。

相手を導く場合は、先ほどの転換からの回転動作を基にして行います。

今回の講習で行われた転身の動き、軸に乗って身体を開く動きは
技の中では取りも受けも同じタイミングで行うものです。
様々なさばきの中で同じ動きが行われています。
この軸に乗って動くという動作を取り受け双方の中できちんと
理解し実行出来るようにすることが大切です。

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